1 この記事の概要について
千葉県南房総の白浜沖でのオニカサゴ釣行について紹介しています。
今回の釣り場は、白浜沖で水深が約120~140m程の釣り場でした。
2 使用したタックルについて
〇 竿:ダイワ 極鋭中深場 AGS H225
〇 リール:ダイワ 21シーボーグG300J-L
〇 道糸:PE3号400m、リーダー:ナイロン14号5m
〇 錘:150号
〇 仕掛け:3本鈎の大分仕掛け(タコベイトは上からケイムラピンク、ピンク夜光、オレンジ夜光)
3 釣行当日の状況について
8月26日(土)、いつもベニアコウでお世話になっている南房総の白浜漁港にある亜美丸さん(https://amimaru.sakura.ne.jp/)にオニカサゴ釣りでお世話になりました。
今回は港に5時集合で、それから準備が出来次第出港となりました。
ポイントまでは、20分程走り、それから第1投となりました。
当初のポイントの水深は120m程で、投入し、着底と同時にオニカサゴらしき当たりが来ました。
当日の潮の流れ方は、右舷艫の方からポイントに入る流れでした。
左舷ミヨシの私にいきなりヒットしたのはまだ他の人は準備ができておらず、投入できてないからのようでした。
慎重に上げて来ると1キロ程のオニカサゴで、とりあえず本命をゲットで安心しました。
それからしばらく当たりがなく、しばらくして潮下の艫の方で当たりが出てから、私の方にも当たりが出ました。
当日は全般的に底潮が流れておらず、状況的に悪かったので、当たりが出てからうまく追い掛けを狙って釣るようにしました。
そのおかげか上げてみるとオニカサゴが3本の針に全て食っていました。
15年以上オニカサゴ釣りをやっていますが、オニカサゴのみの3点掛けをやったのは初めてでした。
そこからはポツポツ全体的に釣れてはいるものの、当たりが出辛い状態でその中でオニカサゴの2点掛けをしました。
周囲ではウッカリカサゴやユメカサゴは当たるものの、なかなか本命の当たりが出ません。
底付近を丁寧に狙っていき、アヤメカサゴを追加するものの、他の魚の当たりすら徐々に減ってきました。
代わってサメの当たりが増えて来て、フトツノザメがヒットして来たりと、釣り辛くなってきたのでポイントを移動しました。
移動先のポイントでもほとんど底潮が動いておらず、1m程のナヌカザメが隣で釣っていた若船長にヒットし、ほぼ同時に私にも同じナヌカザメがヒットし、掛けた人は仕掛けが全壊するような状態になり、すぐにポイント移動となりました。
移動先のポイントは、前のポイントよりもやや深めのポイントで、水深が140m程でした。
このポイント移動が功を奏したのか再びオニカサゴをはじめ、ユメカサゴ、キダイ、沖メバル、ヒシダイ等いろんな魚がヒットしました。
このポイントでは、メバルの3点掛け等他の魚でも2点、3点掛けをできました。
沖メバルは一番大きなものは33センチもあり、平均して30センチ前後の型が揃いました。
特に、初めて釣ったヒシダイはチカメキントキの仲間で、非常に美味しいとのことで嬉しかったです。
関東の魚の中には九州で釣れない魚もいるため、新しい発見となることが多いです。
当日のベイトは、ネンブツダイの稚魚のような魚でした。
当初は食いが良かったものの、徐々に食い渋り、11時に納竿となりました。
今回はあまり芳しくない状況の中、9目釣りを達成でき、釣果も良かったので大満足でした。
南房のオニカサゴ釣りは、対象としている船も少なく、かつ船長がポイントをしっかりと管理し、荒れないようにしているので釣果も鴨川海域に比べ、恵まれやすいと感じました。
仕掛けとしては天秤仕掛けが基本ですが、瀬の高さが2m以上も駆け上がる所もあったので、九州の漁礁用の仕掛けも良いと感じました。
また、沖メバルも多いことから胴付き仕掛けで専門に狙うとまとまった数が釣れそうと感じました。
今回も釣り座が一番最後にポイントに仕掛けが入るような不利な状況でしたが、長年の経験等を活かし、他の人よりも魚を釣ることができました。
釣果に差が出た原因としては、他の人も誘いを入れて魚を狙っていたものの、竿の長さが短く、仕掛けが2m程ある場合、2m未満の短い竿だと仕掛けが動かず、一番下の鈎の根掛かりが多くなります。
そのため、九州ではマハタの4キロサイズや良型のブリ等が出ること及び瀬が砂地の中に点在する比較的根掛かりしにくい場所のため、剛樹のバーローズのような2m以下の少し柔らかい竿を使いますが、関東の場合、下が岩だらけの根掛かりしやすい根が多くあるため、今回使用したダイワの極鋭中深場H225のように若干硬めでかつ2m以上の竿を使用して、瀬の底スレスレを精緻に狙う方が釣果を伸ばせます。
これは、このポイントの近くの鴨川海域でも同様でした。
今回の仕掛けとしては、澄潮の場合、ケイムラのタコベイトが有効なことが多く、また日中のように水中の光量が多い時は、錘に近い方に夜光カラーのタコベイトを使うとシルエットが太陽の光によってぼやけるので、そのタコベイトへのヒット率が低下します。
これは夜のタイラバ、ナイトタイラバの時も検証した結果ですが、船の明かりが強い所でグロー(夜光)カラーのタイラバを使うと逆光状態になり、シルエットがぼやけるため極端に食いが落ちます。
そのため、今回もタコベイトは一番下の鈎はオレンジ夜光、ピンク夜光、ケイムラピンクのようにシルエットが明確になるようにしました。
なお、緑系のタコベイト(緑夜光も含む。)については、鴨川海域のように深海ザメが多い海域では、サメが多くヒットするため使用しない方が無難です。
また、針についても他の人はネムリのあるムツ鈎を使用していましたが、オニカサゴ釣りのように天秤を用いる仕掛けの場合、鈎にヒネリがあると回収の際に、針が回転しやすくなり、特に回収速度が速いと仕掛けがぐちゃぐちゃになってしまうので注意が必要です。
これはエサの形状を抵抗の少ないように整えようが避けようがありません。
オニカサゴ釣りは、基本的には釣り座で釣果が8割以上決まりますが、不利な釣り座でも釣果を得ることができます。
そのためには、適切な道具(竿、リール)と仕掛けを用いることが必要です。
加えて、仕掛けを底付近に置きっぱなしにするのではなく、基本的には底に着いたら5秒ほど待ち、それから速めの速度(ダイワのリールなら15ぐらい)で7m~10m程巻き上げて落とすの繰り返しを行うことが一番大切です。
このやり方は、いろいろな場所で試しましたが、どの海域でも有効でした。
余程底潮が速く、仕掛けが吹きあがる場合はダメですが、その場合は大分の漁礁用の仕掛けを使えば、同様の要領で釣果を得ることができます。
(大分の漁礁用の仕掛けのリンク→ https://tyokinbako9901.jp/archives/2081 )
なお、天秤のサイズについては、45センチ~50センチまでが最適で、これ以外のサイズを使用するとトラブルが多くなるのが検証で明らかになっているので、注意が必要です。(お勧めはヤマシタ製品が安価で使い易いです。)
線径についても2mm以下のものについては、大型の魚が掛かると破損の恐れもあるのでなるべく太めの方が良いです。(天秤の径を細くしてもバレにくさはそこまで変わりませんので)