1 記事の概要について

   千葉県の南房総市和田漁港からベニアコウ釣りで出港する美智丸さんでの釣行記事です。

 当日は胴付き10本針でベニアコウダイ魚を狙いました。(錘は700号)

2 使用したタックルについて

 〇 竿:バチスカーフ2100S (アリゲーター)

 〇 リール:コマンドZ30 (ミヤマエ)

 〇 道糸:PE12号2000m超

 〇 錘700号(600号に100号をビニールテープで固定)

3 当日の状況

 今回は2021年の初釣行として久しぶりに南房総の和田漁港から出港する「美智丸(http://www.1091.co.jp/tsurifune/kantou/chiba/index.cgi?shop=michimaru)」にお世話になりました。

 こちらの船はベニアコウダイ専門で出船する船で、数多くの実績がある船です。

 当日は5時30分に集合し、準備をある程度追えた後に出港となりました。

 ポイントまで40分程走り、第1投となりました。

 最初の水深は850~900m程の所で、こちらのポイントでは深海性のアナゴにエサをかじられただけで終了となりました。

 潮が動いていないこともあり、2投目と3投目も外道のユメザメやムネダラ類、トウジン等がかかったりしました。

定番外道のユメザメ
外道のトウジンとイバラヒゲ
定番外道のムネダラ類

 3投目で隣の人に10キロ程のアブラボウズが釣れて、とても羨ましかったです。

 最後の4投目では、着底後、底をトントンするように棚を取っていると、ベニアコウダイの当たりのような反応がありました。

 しばらく待っていると、また別の当たりも来て、巻き上げとなりました。

 今回はミヨシだったこともあり、一番最後に仕掛けを巻き上げでした

 隣の人には下から2番目にベニアコウが付いていて、いいなぁと思って自分の糸の方を見ていると前方から泡が浮いてきたので、まさかベニアコウかなと思っていると真ん中の針にトウジンがかかっていて、それがサメに食われて真っ二つになっており、隣の人と同様に私の仕掛けの下から2番目の針に3キロ程の小ぶりなベニアコウがついており、危うくボウズを免れました。

本命のベニアコウダイをゲット

 この時食ったタコベイトは、ヤマシタのベニアコウ専用のタコベイト、さくらえび夜光カラーのピンク系統のものでした。

 ベニアコウダイに実績のある色としては、オレンジやピンク、ケイムラが良いそうです。緑系の夜光は、ユメザメ類によくやられるので注意が必要です。

仕掛けの一例(右下のサルカンがこの刺さり方をするとやり辛いです。

 今回は何とか1本取れましたので、次回は2本釣れるよう引き続き通いたいと思いました。

 美智丸さんは、ベニアコウダイのキャッチ率が高いのでおススメの船です。

4 ベニアコウダイ釣りに必要なタックル(竿、リール)の選び方について

 ベニアコウダイは深海釣りの中でも特に道具が特殊です。

 そのため、キンメやアコウダイとの道具の共有ができません

① 「ロッド」について

  ベニアコウダイの竿は専用品以外ダメです。その理由としては、1000m先のベニアコウダイの微細な当たりを取るために、柔らかい竿を使うと当たりが取れないだけでなく、錘を底トントンにすることができなくなり(竿が曲がりすぎて吸収するため)、結果として誘いができないという状態になります。

 私はアリゲーターのバチスカーフという竿を使っていますが、この他にもアリゲーターのベニスカーフやダイワの竿でも大丈夫です。

 時々泳がせの竿を使っている人もいますが、泳がせの竿は胴調子よりのものも多く、この釣りには向きません。

 基本的に700号の錘+中錘60~100号が標準なので、先調子のもので少し曲がるぐらいの竿が良いです。

②「リール」について

  ベニアコウ釣りにおいて一番大切なのは、糸巻き量です。特に、PE12号を巻くこともあり、通常のキンメやアコウダイを釣る際には問題がなくても、ベニアコウの場合は水深が1000mを超えてくるので、状況により1400m以上糸を出すこともあり、ダイワのマリンパワーやミヤマエのコマンドZ9、10シリーズの糸巻き量では足りないこともあります。

特にマリンパワーは故障を見たことがあるので、あまり興味が湧きません。

 ベニアコウ釣りの道具としては、ミヤマエのリールしか選択肢はなく、その場合はコマンドのZ15番以上のものが必須となります。(コマンド15や20はPE12号が1600m巻ける)

 リールに巻く糸をPE10号に落とす人もいますが、強度面で問題があることが多いのでお勧めしません。

 特に、この釣りでかかる外道としては100キロを超えることもあるアブラボウズや10キロオーバーもざらにいる底ダラ類やムネダラ等の大型の魚が状況によりまとめて掛かることがあるからです。

 また、リールは24Vを使わないと巻き上げ能力が不足し、根起こし(根掛かりをリールの巻く力で切ること)もできないので、12Vでは直面する問題も24Vではこれらの問題も全く問題なく解決することができます。

 本格的にベニアコウ釣りをする人はコマンドZ30を使用します。ラインキャパシティを取るためです。(Z30は2000m以上PE12号を巻けるため)

 Z9とZ30を比べると明らかにスプールのサイズも違い、またモーターの強さ等も異なります。

コマンドZ9と比べるとZ30のラインキャパシティがかなり多い

 おススメはコマンドZ30ですが、初めての1台なら24V仕様のZ20かZ15キンメスペシャルがお勧めです。

 船によっては電源コードが10mのものも必要となるので、予備コードも必須です。