1 この記事の概要について

 ベニアコウの釣行について紹介しています。(場所は、南房白浜の亜美丸)

 今回の釣り場は、水深が約800~1000m程の釣り場で4投しました。

2 使用したタックルについて

 〇 竿:アリゲーター バチスカーフ2100S

 〇 リール:ミヤマエ コマンドZ9 キンメスペシャル

 〇 道糸:PE12号1400m

 〇 錘:600号(中錘60号)

 〇 仕掛け:幹糸40号4m、ハリス28号1.2m、捨て糸24号2m、

ベニアコウ専用鈎25号、7本針

3 釣行当日の状況について

 2月末日にベニアコウ釣りに行きました。

 今回は、いつも同船する方と全く知らない方と私の合計5名で出船しました。

 今回は4投のみでした。

 当日は、1時間程程走ってそれから第1投となりました。

 着底した時の水深は約800mで全く潮が行ってないせいか、ほとんど水深が変わりません。

 しばらくして当たりらしきものが来たものの、上げてみると少しエサのイカが齧られていました。

 どうやら深海ザメの仕業のようでした。

 それから場所を移動しての2投目、着底後、しばらく巻き上げや底トントンを繰り返していると、強めの当たりが来ました。

 引きからしてかなり強いので、アブラボウズが来たと期待して回収してくると、巻き上げ中もかなり抵抗をしていたため、アブラボウズ確定と思い、喜んでいると水面に現れたのは、15キロ以上ありそうな深海ザメのモミジザメでした。

 期待していただけにがっかりでした。

 それからまた少し場所を移動しての3投目で、いつも一緒に同船する方が途中で錘を切られて、船底にラインが絡まったようで、船長達と総出でラインを外す状況になりました。

 この流しはダメだろうなと思って、船長から巻き上げの指示が出て、スイッチを入れると明確な強い当たりが来ました。

 リールのドラグが緩くて滑ったのかなと思い、チェックしてみるものの、全然問題がありませんでした。

  途中、400mぐらいのところで抵抗があったものの、前の流しのサメが非常にショックなだけだったため、まぁ期待しないどこうと思い、水面まで上げてきました。

 珍しいことに一番上の針に4キロちょっとのベニアコウが付いており、サメとアホウドリに襲われないように急いで船に上げました。

脂が乗って非常に美味な個体でした。

 掛け枠の巻き方を知らない隣の初心者の方には、8キロちょっとのベニアコウと4キロ程のベニアコウが掛かってきました。

 使っているのが非常にオマツリしやすい仕掛けだったので、オマツリしてるのかなと思っていましたが、びっくりでした。

 最後の4投目では、ヒットパターンがわかったので、そのまま狙い同様のやり方で狙っていると、しばらくして明確な当たりが出ました。

 回収の際、途中で弱い抵抗だったので、ひょっとしたらサメかもと思い上げて来ると、水面付近で一番下の鈎にベニアコウが付いてることに気が付きました。

 念のために釣れたトウジンをアホウドリに投げておき、その隙にベニアコウを回収しました。

 釣れたのは3投目と同じぐらいのベニアコウでしたがこちらは目が飛び出ていない個体で非常にきれいな魚体でした。

 この日は4投やって、ベニアコウが2匹ゲットでした。

 釣れない人もいる中、狙って釣ることができたので、非常に有意義な釣行となりました。

 ベニアコウは、上手な先生の下で色々と教えてもらったことと、今までの経験が結びついてコンスタントに釣ることができています。

 今年はベニアコウの勝ち越しを狙いたいところですが、それは無理でもシーズンで10匹は釣りたいなと思っています。

  基本的に釣れないボウズ覚悟の釣りですが、やはり釣れた時の嬉しさは格別です。

4 ベニアコウ釣りのタックルについて

〇 まず、竿について紹介します。

基本的にこの釣りは、専用竿しか使いません。

その理由としては、1000m先の魚からの当たりを捉えることができる穂先と100キロ近いアブラボウズ等の外道を掛けても折れない強靭な胴の強さが重要となります。

よくキンメやアコウダイ用の竿を持ち込む人もいますが、そんな人にはまず釣れません。

この釣りでは硬い竿は良いですが、柔らかい竿は不向きです。

私の場合、600号の錘がメインの時や時化の時は、少し柔らかめのアリゲーターのバチスカーフ2100Sを使い、700号の錘や潮が速い時はアリゲーターのベニスカーフを使用します。

いずれの竿も錘を背負って7:3ぐらいの調子を確保できるものです。

剛樹ならば、MH以上の硬さが必要です。(Mで試したことがありますが、釣りになりませんでした。(竿が曲がり過ぎて当たりがわからないため))

〇 続いてリールについて、

  この釣りでは、最低PE12号が1400m以上巻けるリールでないと釣りになりません。

 ちなみに、選択肢は24Vのリール一択です。

 コマンドZ9やダイワのマリンパワーでは、PE12号が1400m巻けますが、この釣りでは道糸が1300m以上も出ることも多々あるため、少しでも道糸が切れたりしているとその時点で終了となります。

 おススメのリールは、ミヤマエのZ15以上の番手のリールで、これらの番手のリールはPE12号が1600m以上巻けます。

 お金に余裕がある人は、2セット持って行くのが一番安全です。

 以前、1投目でコマンドZ9を使っていた人が根掛かりし、高切れを起こし、残り3投はただふて寝していたのを見たこともあります。

 慣れている人は、予備の糸を持参してその場で巻く人もいますが、基本的に船で巻くのは大変なので、予備のリールを買えない場合は、糸巻き量の多いZ15番以上のリールを使うか、予備の糸を持ち込むかの2択になります。

 深海釣りをする人は、使い古しの糸をこのような場合の予備の糸として持っておき、トラブルが起こった時にそれを応急的に使う人もいます。

 何にせよこの釣りはミヤマエのリール一択になります。

 なお、シマノの12000番クラスのリールにPE8号を巻いて糸巻き量を増やせばと考える人もいるかもしれませんが、前述しましたがこの釣りの外道はアブラボウズを始め、10キロを優に超えるムネダラ類等、大型の魚が針数付くこともはり、その負荷は小さなリールでは耐えられないぐらいになります。

外道の代表格のヒゲダラ

 しかも一人だけ糸が細かったりすると他の人とオマツリを起こしたりするので、非常に嫌われ、次回以降乗船拒否の目に遭うこともあると思います。

 1投1投が非常に大切な釣りなので、皆真剣です。

 ちなみに、ミヤマエのリールは故障し辛く、修理代もマリンパワーに比べ非常に安いのでお勧めです。(マリンパワーはよく故障しているのを見ます。)

 なお、12Vのリールは、24Vの物に比べ、パワーがなく使い物になりませんので、絶対に購入してはダメです。

 仕掛けや釣り方については、また別の機会に紹介します。