1 この記事の概要について

 伊豆の須崎からキンメダイ釣りに出港する番匠高宮丸さんでの2月下旬の釣行記事です。

 当日も新島周辺でキンメダイを狙いました。

2 使用したタックル

 〇 竿:剛樹 番匠高宮丸スペシャルエディション206S

 〇 リール:ミヤマエ コマンドZ9 キンメSPECIAL(24V)

 〇 道糸:PE12号1400m、リーダー:ナイロン40号(6m)

 〇 錘:鉄筋錘2キロ(船宿指定)、仕掛け15~20本鈎

3 釣行記事

 令和3年2月26日、今回は新年初のキンメダイ釣りに行きました。

 下田市須崎からキンメダイ釣りで出港している有名な「番匠高宮丸(https://www.banjyotakamiya.com/)」さんにまたお世話になりました。

 こちらの船は、船長も常連さんも親切な方が多く、初心者の方にも丁寧に釣り方を教えてくれて、とてもおススメの船です。

 当日は1時間程新島の方へ船を走らせて、それから第1投となりました。

 今回は当初はうねりがなかったものの、終盤にかけて天気が崩れてきました。

 今回の釣り座は艫(とも)でした。(5人乗船)

 投入はミヨシからで、今回は艫であったので、一番最後の投入となりました。

 1投目は、仕掛けが入っていかなかったのか、スカでした。

 大体1投目は魚が一番付いてくるものの、ゼロというのがなかなかきついと思いました。釣果を見てみると、前の方の人は付いているものの、艫に来るにつれて数が少なくなっていました。

 船長の指示通りに投入したものの、潮の関係で仕掛けが多分ポイントからずれていたのかなと思いました。

 次の投入でもスカで、4投目までスカが続きました。

 この間、他の人もほとんど釣れず、付いても誰か一人に2匹までぐらいの非常に渋い状態でした。

 その代わりにサバの猛攻が激しく、運が悪い人はサバが針数近く付いてくるという状況でした。(サバのサイズは30センチあるかないかぐらい)

 5投目は、着底してしばらくすると当たりのようなものが出て、それから巻き上げとなりました。

 前述したサバの猛攻で、他の人にかかったサバで、仕掛けが3人まつってしまいました。

 とりあえず、上げてきて魚を確認すると、私の紫外線加工をしたエサを食べている一際大きなキンメがいて、とりあえずお土産は確保できてほっとしました。

非常に脂の乗った2キロオーバーのキンメダイ

 6投目は、着底してすぐに当たりが来てそのまま仕掛けを送り出し追い食いを狙ってみると、4匹釣れました。

釣れた魚は下の方の針に集中

 この流しは私だけ釣れて他の人にはヒットしませんでした。

 7投目、8投目は他の人にもヒットせず、前回のクーラー満タンの釣行と比べると、かなり数が落ちましたが、その分魚は全て1キロ超という型揃いで非常に満足でした。

 家に帰って食べると、前回の1月末に比べて脂が一段と乗っており、非常に美味しかったです。

 今回もイカを使用しましたが、ベイトが魚になっており、それを踏まえるとカツオのハラモやサバの切り身などの方が数を釣るには良いのかなと思いました。(イカには大きいのが食ってましたが)

 釣って楽しく、食べて美味しい伊豆のキンメダイ、こちらは産卵時期の6月頃以外は年中美味しいそうで、非常にお勧めです。

 今回乗船した番匠高宮丸さんでは、レンタルタックルも常備しているので、マイタックルを持っていない人でも気軽にキンメダイ釣りを楽しめます。

4 キンメダイ釣りのタックルについて

  最近は関東の釣り雑誌等で、シーボーグの1200番クラスにPE10号800mで深海をと勧める記事も多いですが、個人的にはお勧めしません。

  深海釣りには高切れだけでなく、潮の流れによっては水深の倍近くも糸が出ることもあり、新島周辺でも800m近く糸を出すことがありました。

  ダイワのシーボーグシリーズとミヤマエのリールの決定的な差は、糸巻き量です。

  キンメダイやアコウダイのみなら、コマンドのZ9クラスやダイワならマリンパワーが適切なリールです。(マリンパワーは故障するので注意が必要)

  糸を細くしてラインキャパシティを確保すれば良いと思う人もいますが、この釣りだけでなく、深海釣りでは根起こし(リールの力で根掛かりしている錘を切る)が必須であり、浅い場所のようにラインブレーカーのようなものに糸を巻きつけて切るのが困難です。(糸が伸びるため)

  仮にラインブレーカーで切れてもその多くは高切れをして釣りの続行が不可能になります。

  12Vのリールは圧倒的に24Vに比べてパワーがなく、深海釣り等には不適

深海釣りには絶対コマンドがお勧め(コスパが良いので)

  深海釣りを気軽に楽しめるように、比較的安いシーボーグシリーズを勧めるのは悪くはない考えだと思いますが、個人的には使えない道具を買わせて後で損をするぐらいなら、最初に使える道具を揃えてしまった方が良いと思っています。

  シーボーグの1200シリーズは関東ではキハダマグロや泳がせぐらいにしか使用用途がなく、キンメやアコウ以外の深海釣りにも使えないので、無駄な買い物だと思います。

  コマンドシリーズも一番安い「Z-9S」でも深海釣りを楽しめる最低限の性能を有しているので、使えないシーボーグを買うならこちらの方がお勧めです。

  Z-9Sと他のZ-9の違いは、塗装やガードアームの差ぐらいです。(釣りを楽しむには全く問題ない)

  ベニアコウダイを含めすべての深海釣りを楽しむなら、コマンドZ15~20シリーズが最適で、これ1台ですべての深海釣りをカバーできます。

ベニアコウダイ狙いだけならラインキャパシティの関係でZ30がおススメ(他の釣りには仕掛けの落ちが遅いのであまり向かないです。)

 最近はメーカーとタイアップして何とか売り捌こうというところが垣間見えるので非常に釣り雑誌の記事もおかしいと感じています。

 本当に良い製品なら高くても買う人は買いますし。

 その時が良ければでなく、記事を読んだ人が参考にできて、もっと釣りを好きになれたり、釣りに行きたくなるような記事を書くのが、釣り雑誌の記者としてあるべき姿な気がします。(最近の釣り業界は金儲けばかり考える輩が多いので困ったもんです。→情熱やポリシーがない)