以前、9年程住んでいた長崎は、いろいろな魚が釣れ、しかも大型の魚が数釣れる非常に恵まれたフィールドです。

特に、ヒラマサやクエ、大型真鯛、カンパチなどの実績が高く、日本全国釣り歩いていますが、非常に面白い地域です。

長崎は北部と南部で若干釣り物が異なります。

北部の平戸周辺がジギングやキャスティングで主にヒラマサを狙ったり、泳がせでクエを狙ったり、落とし込み釣りでヒラマサなどを狙うのに対して、南部の長崎周辺から五島列島、アジ曽根一帯にかけては、ヒラマサ、クエ、カンパチ、真鯛、カツオ等いろいろな種類の魚が狙えます。

ヒラマサは、長崎県全体で広く釣れますが、北部の平戸周辺の他、五島列島のみならず、南部の野母崎周辺の漁礁や大瀬戸周辺の漁礁にも特大のヒラマサが付いており、ジギングをするときにはいつも油断ができず、ヒットしたら船長からはとにかく巻けと言われているぐらいでした。

キャスティングも全体的にどのポイントでも釣れますが、印象的なのは五島列島の他、南部の三瀬周辺、樺島周辺もヒラマサが出やすいポイントが多いです。

樺島周辺は、オオニベの特大も多く、年によっては30キロクラスも釣れることがあります。こちらも狙って楽しいと思います。

春先の五島列島で釣れた14キロのヒラマサ、これよりも大きなサイズがたくさんいるのが長崎の魅力です。

タイラバも全体的に釣れますが、伊王島周辺、池島周辺、樺島周辺などが特に良型サイズの真鯛が数多く釣れます。

場所によっては、長崎市内から5分ぐらいのポイントで7キロサイズの真鯛が釣れることもあります。

出港場所からかなり近いポイント(ショアからでも届く距離で釣れた7キロオーバーの真鯛(タイラバ))

特に、真鯛は70センチオーバーも非常に多く、年間20枚以上釣っていた時もあります。

また、タイラバでは、根魚も数多く釣れ、最近では少し少なくなりましたが、オオモンハタやキジハタの50センチオーバーも釣ったことがあり、ホウボウなども釣れ、タイラバを始めてする人にも非常にお勧めな地域です。

このサイズのハタは数多く釣れます。(6月頃にはショアからもたくさん釣れます。(産卵期のため))
5月にはメジナもタイラバで釣れます。時には、五島列島周辺で網ですくえるぐらいのメジナの群れに遭遇することもあります。

季節によっては、ハガツオがたくさん接岸することも多く、ショアだけでなく、オフショアからキャスティングで入れ食い状態になることもあります。

ショアからたくさん釣れたハガツオ、年によってはたくさん釣れます。

長崎県で特におススメスポットとして、長崎や熊本の人にはなじみ深いポイントですが、他の地域の人に知られていないポイントとして、アジ曽根というポイントがあります。

こちらのポイントは6月頃からの石鯛の産卵時期に合わせて石鯛のコマセ釣りが行われることもあります。(錘は200号のかかり釣り)

ちなみにこの石鯛のコマセ釣りの時期にはキハダマグロも多くいて、関東のキハダマグロ釣りのような状況になることもあります。(20キロクラスもかかり、切られることが多いですが)

ここで釣れる石鯛のサイズは非常に大きく、5キロサイズも釣れます。

なお、この釣りはあまり知られていないこととでレアな釣り方です。

しかし、この釣りは釣り座が100%釣果に直結する釣りなので、おススメしません。(ミヨシに当たるとボウズになることも多いです、料金も高いのでもし行くならチャーターにして、仲間内で交代する方が良いです。)

アジ曽根は、ジギングでカンパチも多く、釣れる時は船で6人ぐらいで40本とか釣れます。

サイズはネリゴサイズから特大までいます。

泳がせで狙う人は40キロオーバーの大型を釣る人もいます。

季節によってはホホジロザメが居ついており、釣れたキハダマグロなどはもたついていると頭だけで上がってくることも多いです。

シイラが多く、年によっては2月になっても大量のシイラがいることがあります。

しかも、このシイラが大きく、時には1m超えのシイラの群れに船が囲まれて1mオーバーのシイラの入れ食いとなることもあります。

根魚はクエやハタ類の大型も多いです。

ジギングで釣れたホウキハタ82センチ、9.2キロ

特に、ホウキハタが多く、サイズもかなり良い物が多いです。

クエもいて、夜焚でイカを釣ってそれからそのイカをエサにしてクエを狙う人もいます。

イカの夜焚きに関しては、毎年夏に大瀬戸方面などでイカメタルを楽しむことができます。

この釣りは満月の時には出港せず、新月周りに主に出港します。(満月周りではイカが散るため釣れないので)

このイカが釣れる時期だけは、インチクへの真鯛の反応が非常によく、大型の真鯛が釣れることが多いです。

地域柄、イカが多いためか、ジギングに関しては他の地域ではあまり釣れないロングジグもなぜか長崎では反応が良いです。

長崎ではロングジグだけで事足りるようにも感じます、実際に、ジギングに行ってもショートタイプには小型が多くヒットすることもあり、大物狙いのためにロングジグという選択肢を選ぶというのもありますが。

なお、真鯛はロングでもショートでもヒットしますが、実績的にショートの方が多いです。

一番ヒラマサの実績が高いジグ、マリンベイトの震電改(潮が効いている時は非常に食います。カラーはピンクが大型の実績あり)
九州ではなじみ深い、キラージグⅣ(ワイドタイプではない)このジグは潮が少し緩んできた時に非常に実績がありますが、大体これ1本で1日通せます。
昔からジギングをやっている人になじみ深いDUELのアイルメタルTBです。潮が効いていない時には非常に効果的です。

落とし込み釣りも盛んで、ベイトが付く時期は、落とし込み釣りで狙うことも可能ですが、こちらの地域の落とし込み釣りはヒラマサがヒットするので、タックルは大分県のように3~4号の細いPEではやりません。

PEは5~6号、そしてドラグを締めてのガチンコファイトですので、道具もそれなりに太い物を使用します。

時々、タイラバタックルで落とし込み釣りをさせる船もありますが、この狙い方は絶対にやめてください。

道具の破損の危険性だけではなく、ちんたらしたやり取りでオマツリを引き起こしたり、ラインブレイクして魚の活性を下げたりと、周りの人に非常に迷惑をかけるので、どうしても道具がない場合はレンタルするか、ジギング用のある程度太い(200gまで背負える竿)を使う必要があります。

落とし込み釣りではヒラマサの他にハマチやブリも混じることが多いです。

なかなか書き尽くせないですが、長崎は非常に住んでいる人達の人当たりもよく、遊漁船の船長達も口は少し悪いですが、人情味のある方が多く、長崎を離れた後もしばしば釣りに通っています。

非常に夢のあるステキな地域なので、北海道や本州の方にはぜひ来ていただきたいフィールドです。

なお、タックルだけはしっかりとしたものを使用してください。

あるテレビ番組においてジギングでライトタックルを紹介しているものもありますが、そんなものを使うとラインブレイクが多発して、他の人にも迷惑がかかり、せっかくの楽しい釣りが台無しになります。

特に、五島列島でライトタックルのジギングでヒラマサを狙う人は、非常識な人とみなされることがあります。(長崎の人は大体ガチタックル(かなり太いPE概ね5号以上等)でヒラマサを狙う人が多いです。)

私自身、ガチタックルでヒラマサを釣ってきたジギンガーの方々から教えていただいたこともあり、長崎にヒラマサジギングに行くときだけはライトタックルは持ち込みません。(釣れなくても細くもしません。一発大物狙いのため)

事前に船長にタックルについてはしっかりと確認する必要があります。