釣り関係の雑誌やブログ等をずっと見ていますが、災害への対策について紹介するブログ等が全く存在しないので、私が昨年の胆振地震において被災した時の体験と教訓について紹介します。

【被災した経験からやってはいけないと感じたこと】

 まず被災した経験からやってはいけないと感じたことについては、2つあります。

1つ目は、竿を展示するためのロッドホルダーを使ってはダメだということです。

部屋でオブジェのように置く人も多いと思いますが、これは地震等の災害のダメージを受けやすいだけでなく、蛍光灯からの紫外線の影響を受け、少なからず塗装が劣化します。

また、地震が起こるとロッドホルダーを壁にしっかりと固定していないと簡単に倒れるので、倒れてその上に物等が落ちてくると、当然むき出しでしょうから穂先が折れたりします。

規模の大きい地震では、軽い1キロぐらいの重しを付けて倒れないよう置いていても、簡単に倒れてしまいます。

2つ目は、釣り道具は引き出しに入れて保管しないということです。

なお、子供がいたずらをしないように固定している対策をとっている引き出しはこの限りではありません。

引き出しに入れていると、中に入っている道具が飛び出してきて散乱します。

そうなると、後片付けが非常に大変になり、場合によっては釣り針等が散乱すると非常に怪我をし易くなります。

比較的大きな引き出しの付いたボックスにリールを入れているとより飛び出しやすく、リールが破損する可能性も出てきます。

その他には、突っ張り棒を棚に付けていないと棚ごと倒れてきます。

昨年の地震では、釣具の棚に突っ張り棒をしていたので、棚の倒壊は防げましたが、釣具以外の棚は対策をしていないものもあり、見事に倒れて大変なことになっていました。

【上記への処置・対策】

 まず1つ目の釣り竿の保管ですが、おススメはハードタイプのロッドケースに保管することです。

ここで、それはお金がかかると思う人はいると思いますが、折れた時のことを考えるとそちらの修理代の方が高くつきます。

何も大手メーカーの高い物を使う必要はなく、釣具のポイントさんのプライベートブランドのリアルメソッドシリーズのものを使うとコストを抑えることができます。

本数が多いとケースの数を揃えるのが大変ですが、その場合は優先順位を付けると良いです。

なお、塩ビパイプを使えば安いと考える人もいるかもしれませんが、これは絶対ダメです。

塩ビパイプでも径が大きな物はそれなりに重く、かつ底が丸いので置いても滑ったりして、地震の時にそれが複数倒れてきたりすると非常に危険です。(1ピースロッドが5本入る径の塩ビパイプをホームセンターで持ってもらうとそれがよくわかります。)

また、これらのケースをまとめて保管する際は、下に滑り止め防止のために段ボールやミカン箱などを置き、その中に重しを置く必要があります。

なお、この重しだけでは、この箱ごとケースが倒れるのを防ぐのはできません。(私が使っている重しは、コウジンメヌケ釣り用の600号が3個、箱に括り付けられています。)

ケースだけでは床と触れている部分が滑るのでミカン箱等に入れます。(重しは必須)

これらの処置に加えて、地震対策をした棚や壁に固定金具を付けてケースが倒れないように、ゴム等の紐で倒れるのを防止する必要があります。

ゴムバンドは自転車用のカバーを付ける物などが最適(なるべく使う時に外しやすいものを選びます)

 2つ目の引き出し等からの道具の散乱対策ですが、一番良いのはドカットやバケットマウスに釣り物毎に道具を保管することです。

これの良い点は、釣りに行く際にすぐに道具の準備ができることと、引っ越しの際に、道具をまとめたり、破損防止の処置を取らなくて良いところです。(転勤族なので、これはすごく便利だと感じています。)

これも数を揃えると大変なので、買う時は釣具屋のバーゲンセールで安くなったものを購入してます。

バケットマウスのロッドホルダーについては、取り外し可能なものを使ってポータビリティの向上とコストの削減を図っています。

なるべくなら、本当に引き出しでの保管は止めた方が良いです。

もしするなら、引き出しの中でも個別にユニット保管する等の処置があると良いです。(散乱すると目も当てられないので)

【結言】

今回は自分の実体験をもとに簡単に釣具の地震対策について紹介させてもらいました。

近年の日本では災害が頻発の傾向にあるようなので、そうした対策をしっかりと取ることも釣りを楽しむ上で必要なことだと思います。

災害に遭うと復旧が本当に大変です。

ですので、そういった災害に遭う前にいかに対策をするかが重要です。

被害も100%は防げないかもしれませんが、軽減することができるので、そのように処置をすることをお勧めします。