【この記事の概要について】

 タイラバ(レバーブレーキタイラバ) で絶対に釣れない状況についての記事を紹介しています。

 全国各地を回って、この時は絶対に無理と思った状況、実際に釣れなかった状況についての経験談に基づいて書いてます。

【記事の本文】

1 序 論 

 タイラバは渋い時でも釣れるイメージがありますが、実際その通りでもありますが、特定の状況の時だけは絶対に釣れないのを経験してきました。

  タイラバを小さくすることや色を変えるなどしても全く効果がないこともあります。

  これは本州や九州の真鯛を狙う時のタイラバだけでなく、北海道のタイラバでクロソイ等を狙う時も該当します。

北海道でタイラバのメインターゲットとなるクロソイ(写真は50センチオーバー)

  以下でその代表例について紹介します。(かなり多いので、省いて紹介します。)

2 イワシベイトが多すぎる時

  通常のイワシの株なら非常に好条件となりますが、これが魚探いっぱいに映るような状況だと、まずタイラバで食わなくなります。

  この時、ジグを使っても食いません。(簡単にイワシが食えるような状況では疑似餌のジグには見向きもしません。

  ベイトが付くことが必須な落とし込み釣りでも絶対に食わないような状況でもあります。 

  この条件の時にタイラバで釣れるのは根魚だけです。

アオハタやウッカリカサゴなどは比較的どんな時も釣れる

  それでも通常のカラー(オレンジや赤系統)には反応が悪く、この場合は普段使わないようなグロー系のカラーが有効です。(イワシの中で目立たせるため)

  イワシの切れ目を狙うと理論的には食いそうですが、このような状況の場合、まずそれを見つけるのは大変です。

3 水温が極端に低い時

  真鯛は水温が低いと極端に食わなくなります。

冬場の真鯛、サイズが40センチぐらいが多く釣れてしかも美味しい(写真のような6キロ近い物は豊後水道では冬は深場にいることも多い)

  特に、冬場は海藻パターン(海苔パターン)等に反応する時はまだしも、これに反応しなくなる時もあり、この時は絶対に釣れません。

  潮が動き出して暖かい潮が入ってくると食うことがよくあります。(冬場の豊後水道などでよくあり、瀬戸内海側から冷たい潮が入ってくると極端に食い渋ることもありました。)

  北海道でも2月に積丹半島沖で、外気温マイナス14度でタイラバをしている時にこれは顕著でした。

 寒さに強いクロソイやマゾイも食いが悪く、その時の水温は2度から4度程でした。

関東では深海釣りで釣れるマゾイ、北海道では沖の防波堤でよく釣れる

 潮が動き出してから多少水温が上がり釣れだしました。

 なお、各メーカーは耐寒性のテストはしていないので、仮にシーリングのゴムが弱くて中に水滴が残っているとリールが破損する場合があります。

 実際、私がその当時スピニングタイラバで使っていた14ステラは逆転防止機構が壊れてまともに使用できませんでした。(気温が上昇したら復旧しましたが)

4 落とし込み釣りでよく釣れる時

  イワシが簡単につくような落とし込み釣りに一番向いている条件の時は、タイラバやジギングには全く食いません。

落とし込みでこれぐらい釣れる時はまず釣れない(写真は当日の釣果の一部)

  群れが去ってまばらな反応になった時は食う時がありますが、基本的に落とし込み釣りで釣れている時はまずタイラバに食わないと思った方が良いです。

5 コマセ真鯛をしている海域

  真鯛や青物はオキアミに付いているとまずタイラバやジギングで釣れません。

アジやイサキがコマセで釣れる時はコマセには敵いません。

  実際、コマセ真鯛をする時にタイラバをしても食いませんし、外房のカモシ釣りをしている期間も、ジギングやタイラバへの食いが極端に落ちます。

  そのため、コマセ真鯛をしているような海域(浮き流し釣りやアジなどのビシ釣りを含む。)では、タイラバやジギングは好釣果には結びつくことがほぼないです。

  ちなみにタイラバワームを付けようが、まず釣れません。

6 釣り座が悪い時

  関東で多く見かけますが、片舷に10名、両舷合わせて20名程載せる船でのタイラバは、艫や舷にならない限りまず釣れません。

  タイラバもルアー釣りなので、基本的には一番最初にルアーを見せた人が有利であり、船を立てるならポイントに一番早く入る右舷が基本的には一番釣れます。

  特に、胴の間に釣り座が来てしまうと、まず釣れません。

  関東の船釣りは、釣り座争いが酷いので、個人的には大勢載せるような船が嫌で、今はそのような船に乗っていません。

  実際、釣り雑誌などの釣果やブログを見てみても、隅っこの釣り座の人がたくさん釣っています。(いくらスピニングタイラバでキャストしても、胴の間ではかなり不利で、ほとんど投げ辛い状態かつ釣り辛い状態になります。)

ある程度キャストできるならトレースコースをずらして釣れるけど、人が多いと無理です

  関東だけでなく、船によっては予約順に釣り座が決まることもあり、キャンセル料がない船はとりあえず予約だけして、良い釣り座を確保しておこうと考える輩が多いので、そのような船にも最近は乗りません。(いくら釣るための引き出しが多くても、釣り座の優劣はまず覆らないので)

  逆に深海釣りなどでは、艫から投入する場合は、艫からポイントに仕掛けが入ることが多く、一番有利です。(舷もポイントをずらせたりするので釣れます。)

  船によっては、常連が優先的に艫に入ったりして、勝手に若い人や初心者を不利な釣り座に入れるので、「この腐れ外道の老害が」と内心思ったりします。

7 結 論

  簡単にタイラバで釣れない条件を紹介しましたが、釣れない条件に遭遇するならまだしも、良い釣り座が確保できないような日に無理に釣りに行ってもまず良い釣果に恵まれないので、無理に行かない方が良いです。

  おススメは片舷のみでドテラ流しをしている船は、チャンスが均等に来るのでお勧めです。

  釣れない状況に遭遇した時に、ジギングサビキや落とし込みのライト仕掛けもあると意外な突破口となります。

落とし込みの仕掛けは、ベイトが小さい夏はハリスが10号、ベイトが大きな冬場は14~16号がベストです。

  実際、昔全く釣れない状態に遭遇した時に、たまたま持っていたジギングサビキにメタルジグを付けて中層を引いて遊んでいたら、真鯛だけでなく、鰆やブリ等もヒットしたことがあるので、予備の手段のように持っていくことをお勧めします。