1 この記事の概要について

  南房総の渡辺丸さんでのクロムツ~オニカサゴのリレー釣行記事です。

  当日は、クロムツを水深90m~170m前後の場所で、オニカサゴは、水深100m前後のポイントで狙いました。

2 使用したタックルについて

 【クロムツ】

 〇 竿:剛樹 バーローズH

 〇 リール:シマノ ビーストマスター3000EJ

 〇 道糸:PE3号500m、リーダー:ナイロン14号5m

 〇 錘:150号

 〇 仕掛け:市販品のヤマシタ社製品等を使用

 【オニカサゴ】

 〇 竿:ダイワ 極鋭中深場 H225

 〇 リール:ダイワ 21シーボーグG300J-L

 〇 道糸:PE3号400m、リーダー:ナイロン14号5m

 〇 錘:150号

 〇 仕掛け:ハリス6号:80センチと30センチ、幹糸8号:60センチ、60センチ、がまかつのオニカサゴ鈎(ひねりなし)18号(3本鈎仕掛け)

3 釣行当日の状況について

  9月23日、今回は、南房総の渡辺丸(https://watanabemaru.jp/)さんでクロムツ~オニカサゴのリレー釣行に行きました。

 当日は、3時出港、7時頃までクロムツを狙い、それから近くのポイントでオニカサゴを狙う予定でした。
 3時に港を出て30分程走り、それから投入となりました。
 今回は右舷ミヨシで、片舷5~6名のほぼ満船状態でした。(渡辺丸さんは、12名が満船ですが、通常はオマツリ等防止するため、10名で制限している良心的な船宿です。)
 今回は、フラッシャーサビキの4本針で様子を見てそれから状況によりいつもの5本鈎の仕掛けに変えようかと思っていました。

今回は一番右の仕掛けの後、一番左の仕掛けを使用

 今回の検証項目として、クロムツに最適な針のタイプは、海津型とムツ型のどちらが良いかということ及びそれぞれの鈎を使用した際の最適な竿の調子及び巻き上げ要領等を挙げていました・

 昨年からずっと検証してきたことは、船長から教えてもらった追い掛けの要領とについて、魚が掛かったら1m巻いて待つ、またはスローで巻き続けることについてです。

 これは、巻き上げが遅くて、テンションが抜け、魚をフリーにすると仕掛けを切られたり、状況によっては幹糸の切断があったり、また、巻く速度が速いと1匹だけで上がってきたりということがよくクロムツ釣りではあります。

 渡辺丸の仕掛け等でよく使われる海津型のフラッシャーサビキは、掛かりは良いものの、巻き上げ速度が遅かったり、テンションが抜け、魚がフリーになるとよく切られました。

 一方で、私がよく使うヤマシタの仕掛けは、ムツ鈎タイプで、海津型に比べ、仕掛けを切られることが少ないものの、幹糸及びハリスが長く、追い掛けが難しいという特性があります。(ブリなどの大型の外道が掛かった場合のキャッチ率は非常に高いですが、アジ等の外道は釣れづらいです)

昨年のクロムツ釣りで釣れた7.5キロのハマチ(ブリ)

 ポイントに到着後、フラッシャーサビキにエサを付けて、落として巻き上げて来ると強い当たりが来て、速度を落としてデッドスローにして巻き上げて来ると、魚がクロシビカマスだったようで、一番下の鈎と錘が切られていました。

 再び4本針の仕掛けを投入(当日は風が強く、全長が9.6mもあるフラッシャーサビキでは手前マツリの恐れがあったため)して、今度はスピードを落とさずに巻いてくるとクロシビカマスが釣れました。

 クロシビカマスの活性が高い時はムツの活性も高いことが多いのですが、この日は少し違っていました。

 それでもクロムツをポツポツ拾っていき、4本目のクロムツを釣った段階で、フラッシャーサビキの針では、やはりクロシビカマスが多いと切られることが多いと感じたのでいつもの仕掛けに戻してやってみると本日初の2点掛けが成功しました。

 当日は、左舷側に初心者のレンタルタックルが6名分あり、いつも来られる中乗りさんもいないため、船長がオマツリの処置もしていることもあり、結果として40分程仕掛けを投入できない状況になりました。(船の流し方も悪くなり、反応から外れることも多く、船全体の釣果もダウンしました。)

 初心者が乗ること自体は、問題ないと思いますが、通常、引率者がある程度その釣りになれていて初心者の面倒をみることが前提だと思っていましたが、今回もそうではなかったようです。

 近年、船釣りのハードルが下がったためか、釣り自体やったことがない人も船に乗るようになり、結果として他の同船者に迷惑をかけることが多くなっています。

 全国各地いろんな船に乗ってきましたが、同様のケースを各地で見かけてきました。

 自分で仕掛けを結ぶ、オマツリを外す等最低限のことは学んでから、船に乗って欲しいと思いますが、そのような配慮がない方が多いです。

 当日は、他の方とオマツリをし、オマツリに気づかず、他の方の道糸が絡んだままの糸を自分が使っているリールに20~30m程巻き込むぐらいのすごいオマツリの仕方も見ました。(相手の方の道糸も太くPE5号程でオマツリの原因となっていましたが)

 そのようなこともあり、朝の絶好の反応も逃し、仕方なく170m程の深い所を攻めてみると、反応はあるものの、食わずでした。

 それでも何とかやってみて、クロムツを2匹連掛けして、あまりに反応が悪かったため、オニカサゴのポイントに移動しました。

 オニカサゴのポイントでは、当初は潮が速く、良い感じにポイントの上を船が移動していることもあり、アヤメカサゴがヒットしてきましたが、すぐに潮が変わり、代わりにフトツノザメが毎回ヒットしてきました。

背びれに強い毒を持つフトツノザメ(危険)

 特に、着底後すぐにヒットすることもあり、青物かと期待して慎重にやり取りをしようとすると、仕掛けをスパッと切られることが多かったです。

 この日のサメは、大体1m超の物が多く、仕掛けが先に入る釣り座の人(左舷艫)の人は、オニカサゴに対してエサを届けられるのに対して、一番最後に仕掛けが入る私の釣り座は、例外なくサメの餌食になりました。(最近は、オニカサゴの時に釣れない釣り座が多いため、たまにはたくさん釣りたいです。釣るための努力をしていない人に有利な釣り座を与えるのはやはり憤りがあります。)

 途中からオキアミを付けて試しにやってみると、着底後巻き上げをすると小型の外道の定番であるヒメが連発しました。

 アマダイが釣れればと期待するも、掛かったヒメを今度はフトツノザメが食べてしまい、また仕掛けを切られる状況になりました。

 仕方なく、オニカサゴの仕掛けに戻し、底付近を探っていると、700g程の食べ頃のオニカサゴがヒットしました。

釣り座が悪いのに珍しく釣れたオニカサゴ(オニカサゴ等の根魚の釣果は釣り座がほぼ全てです。)

 このオニカサゴを最後に、9時に沖上がりとなりました。

 今回は、クロムツの最適なタックルや釣り方について、いろいろと検証でき、また良好な成果を得られたので非常に有意義な釣行となりました。

 サメ対策として、オニカサゴに有効なタコベイトを外して試してみましたが、タコベイトがあろうがなかろうが、嗅覚が鋭いサメなので、特に大した効果がなかったので、逆にそのようにサメが多い場合が、棚を上げて別の魚を狙ったりするのもありなのかなと感じました。(ジグを使っても、フトツノザメがヒットしそうな状況でしたので、ジグをロストする可能性も大です。)

 今回の成果を活用して、次回のクロムツ釣行では、数を伸ばせるようにしたいと感じました。