青空の下で投げる爽快感はやはり投げ釣りならではです。
サビく速度が遅いと釣れるメゴチ、似ているヤリヌメリには要注意です。

釣り方として、砂浜からのサビキ釣りになります。

この釣り方は、通常のキス釣りの用に多点掛けを目的とした針数を増やした仕掛けを使用しません。

その理由としては、この仕掛けでは大物が釣れないからです。

これは私の30年以上の投げ釣りの経験に基づくものです。

まず、使う仕掛けは3本針の仕掛けです。

3本針で数が伸びないという人もいますが、私が一番キス釣りにはまっていた頃は、ワンシーズンで6000匹程、、この3本針の仕掛けで釣っています。

投げ釣りの難しい所は、キスが溜まるポイントを見極めること、潮の流れを読んでどこをどのようにして仕掛けを通していくか、そのためにはどのポイントに投げれば良いかなどを全てを計算しなければならないところです。

ただ単に投げれば釣れるものではありません。

3本針で成果を出すには、いかに短時間で、キスの付き場所を選定し、キスの行動を読みつつ、仕掛けを通して行くかが重要です。

鱚のサイズを選んで釣るにはどうすれば良いかについて、大きくは2点あります。

1点目は、エサの選定です。

一般的には、日本ゴカイを使うと小型が多くヒットします。

特に、多点掛けできる仕掛けでは、エサが抵抗とならないように小さくします。

そのため、小型のピンギスがかかることも多いです。

ピンギスを避けて、良型のキスや巨鱚を如何に釣るか、それにはエサを大きくするのが一番です。

私は、15年ほど前からこの方法を実践しています。

エサに青イソメのやや細めを使用します。

本当にこれだけでピンギスの確率は減ります。

大体、このやり方をすると、15センチ以下の鱚はほとんど釣れません。

私が以前長崎に住んでいた頃に、島原半島のいくつかの釣り場で試してみましたが、たまにピンギスが釣れるぐらいで、ほとんどが他の地域の釣り場では良型と言われるぐらいの魚ばかりでした。

なお、太すぎる青イソメを使うと、絡むことが多く、かえってトラブルが増加します。

2点目については、これは鱚釣りの常識をひっくり返すことです。

それは、夜にサビキ釣りをすることです。

このやり方は、誰も知らないことで、真似をされると非常に迷惑なので今まで明かしてきませんでした。(他の理由としては、夜の砂浜は、まぁいろいろと心霊現象もありますのでお勧めできないというのもあります。)

夜釣りというと、一般的には竿を複数出して、じっと当たりを待つというものでしたが、私が見つけたこの方法は、夜間も積極的にキスを探し、効率的に釣るというものです。

そもそも、この釣り方をするにあたって、子供の頃から海に潜ったり等してキスの生態を観察し続けて、夜間でもキスがエサを積極的に取っているのを知っており、なんで置き竿にする必要があるのかというのが疑問でした。

実際に、夜の砂浜でやってみると、いいことづくめで、ウミヘビを回避できるは、エイが釣れない等、夜のトラブルが激減しました。

夜は魚がエサを見つけられないから、釣れにくいという人もいますが、それは誤りです。

人間の仕掛けを引く速度なんて、魚からしたら非常に遅く、全く気にならないものです。

昔から投げ釣りを楽しんできて、投げ竿でフカセ釣りやカゴ釣り、ショアジギングというあらゆる釣りを試し、新たなジャンルの投げ釣りを確立するためにやってきた結果、このように夜でも効率的に巨鱚を釣る方法を見つけることができました。

なお、夜にこのサビキ釣りをした時に、一番良い時の釣果として25センチ以上の鱚は31匹釣れた中に15匹いました。(残りはすべて20センチ以上)

ちなみに、昼間は同じ釣り場で50匹釣って大体2割ぐらいしかいませんでした。(15センチ以上が多数で、一部ピンギス混じり、平均釣行時間は3時間~4時間)

この夜のサビキ釣りをするときに必要なのは特にありませんが、しいて言えば、拙者の投げ釣りさんで売っている(今もあるかは知りませんが)ケミホタルを天秤に内蔵できるタイプがあるとよりたくさん釣れます。

仕掛けにケミホタルを付けると絡んだりするので、かえってない方が良いです。

魚の嗅覚等感覚器官は、人間が考えているよりも遥かに優れており、夜間でもエサを見つけることができます。

この夜間の釣りをする際に注意して欲しいのは、夜間なので大型がかかることが多く、ハリスは3号ぐらいあった方が良いです。

私は昼でも、マゴチやヒラメがよく使う釣れるポイントで釣りをするので、いつも3号をベースにしています。

なお、アイキャッチ画像の魚は、日本ゴカイと青イソメで混ぜて釣りました。

マゴチは青イソメにヒットすることが多く、これまでにも40センチから50センチ程のマゴチは多数キャッチしています。

マゴチやヒラメは波打ち際でヒットすることが多く、普通の細い仕掛けでは瞬間的に反応することができないので、太い仕掛けかドラグ付のリールを使用することになります。

夜間の場合、飛距離はそれほどいりませんが、着水音が響くので、昼間よりも少し軽めの錘を使う方が良いようです。

この釣り方を検証してきたのは、長崎県の加津佐の砂浜と千々石の砂浜など長崎県や大分県のいろいろな釣り場で検証してきました。

簡単にひじ叩きを釣るには、岩礁帯の中の砂地が一番です。

実際、私の最高記録の32.6センチの鱚は、岩礁帯の砂地でとっています。

しかし、砂浜から思いっきりキャストする爽快感と大きなキスを釣り上げる楽しみを重視しているので、上記のような釣り方になりました。

最後に、キスの食性として、25センチを境に食性が変わるようです。

年間約200~300匹の25センチ以上の鱚を釣ってきて、そのほとんどが釣り上げた時に、ボケジャコやカニ、小魚を吐き出しました。

実際、アジング用の小型ジグでひじ叩きも釣れることがあるので、やはりどんな魚も大型になるとフィッシュイータ―になるようです。