1 この記事の概要について
南房総の渡辺丸さんでのクロムツ~ひとつテンヤのリレー釣行記事です。
当日は、クロムツを水深90m~140m前後の場所で、アカハタ・カサゴは、水深15~35m前後のポイントで狙いました。
2 使用したタックルについて
【クロムツ】
〇 竿:剛樹 マジックバイトRR18
〇 リール:シマノ ビーストマスター3000EJ
〇 道糸:PE3号600m、リーダー:ナイロン12号5m
〇 錘:150号
〇 仕掛け:市販品のヤマシタ社製品等を使用
【ひとつテンヤ】
〇 竿:炎月 ひとつテンヤSPECIAL 230H
〇 リール:22トーナメント磯3000XH
〇 道糸:PE1号、リーダー:フロロ4号5m
〇 テンヤ:固定式15号(鉛・タングステン)
3 釣行当日の状況について
10月8日、今回は、南房総の渡辺丸(https://watanabemaru.jp/)さんでクロムツ~アカハタ・カサゴのリレー釣行に行きました。
当日は、2時30分出港、6時過ぎ頃までクロムツを狙い、それから浅場でひとつテンヤでアカハタやカサゴ等を狙う予定でした。
港を出て30分程走り、それから投入となりました。
今回は左舷艫で、潮の流れは終始右舷ミヨシからポイントに入っていく流れでした。
いつもの5本針の仕掛けでエサを付けて落としてみると、すぐにクロムツの当たりが出ました。
釣り上げたサイズは、30センチ程のクロムツでまずは良いスタートを切れたと思いました。
そこからは仕掛けを入れると毎回ヒットするような状況になりました。
5時を過ぎた頃には、3点掛け、4点掛けと続き、最高5点掛けも達成できました。
当日は私のみエサを付けたいつもの仕掛けでやっていて、他の人はフラッシャーサビキでやっており、ほとんどクロムツの当たりがないような状況でした。
代わりにフラッシャーサビキでやっていた人達には、アジやサバが多くヒットしていました。
回収途中、水深20m程の所でサメにやられたこと以外、特にサメ被害はありませんでした。
また、クロシビカマスもほとんどヒットせず、1匹のみ釣れました。
結局、入れ食い状態が続き、クロムツがトータル34匹、アジは2匹、その他外道で当初は10匹釣れたら良いと思っていただけに嬉しい誤算でした。
フラッシャーサビキでやっていた人は、釣っている人でも14匹程で、不利な釣り座に関わらず、明らかに仕掛けで釣果に差が出たような感じでした。
フラッシャーサビキにあまり反応が良くなかったため、早めに切り上げて港近くの浅場に移動し、当初は水深30mのところからひとつテンヤを始めました。
15号の鉛製品のテンヤを使って始めましたが、底潮がほとんど止まっており、時折カサゴがヒットするぐらいの渋い状況でした。
最初にポイントに仕掛けが入るミヨシの方では、時折塩焼きサイズの小さな真鯛やアカハタが釣れていました。
私の方にもアカハタがヒットするも、風と潮が逆の状態で糸ふけでなかなか当たりが取れないような状況になってきたので、タングステン製品に変えたり、タイラバで狙ったりしました。
塩焼きサイズの真鯛の当たりは、頻繁に来るものの、タイラバでも乗せるのがきつかったり、テンヤの方には真鯛の当たりのあとすぐにカワハギのような当たりが来て、エビが1分も経たない内になくなってしまいました。
最後の流しでウマヅラハギをヒットさせ、そのまま9時に納竿となりました。
当日、驚いたのは釣れたアカハタの吐き出したベイトがキタマクラだったことです。
フグをベイトにする魚は知っていましたが、まさかアカハタがキタマクラを食べているとは意外でした。
今回は、前半のクロムツでトータル34匹釣ることができ、とても満足の行く釣行でした。
また久しぶりにやったひとつテンヤでも、渋い状況ながらも当たりがあったら掛けていく楽しさを味わうことができたので面白かったです。
今回の釣行でもタックルの改善点等いろいろな研究が必要な事項が見つかったので、非常に有意義な釣行でした。
4 鴨川沖のクロムツの仕掛けや釣り方について
鴨川沖では他の地域のクロムツ釣りとはやや異なり、フラッシャーサビキで狙うのが定番となっています。
しかしながら、ここ数年ずっと通ってこの釣りを楽しんでいますが、今回のようにフラッシャーサビキで食わない状況がよく生起します。
そのため、私の場合、エサ釣りの5本針の仕掛けにサバの短冊を付けた仕掛けでまずはやってみて、食いが悪い状況ならばフラッシャーサビキに変えるという方法を取っています。
これは活性が低い時は、この海域のベイト、ヨゴレと呼ばれる小魚の動きを模すようにと考えているからです。
そのおかげでほぼ毎回竿頭になっていますが、フラッシャーサビキの形状は海津タイプの鈎がメインとなるため、これにサバの短冊を付けても逆に掛かりが悪くなり、はっきり言うと釣れません。
アジが混じる時、主に8月~10月前半頃までは海津タイプの掛け鈎を使うといろいろ釣れるので楽しいですが、晩秋になるとあまりこの仕掛けは良くないです。
フラッシャーサビキでもムツ鈎形状のようにやや懐が広い物はエサを付けても問題ないです。
また、フラッシャーサビキは、ムツ針を使ったエサ仕掛けに比べるとハリス切れが多いです。
さらに、8本鈎で使うことも多く、慣れない初心者の方は手前マツリが多くなるので、4本仕掛けにして当たりがあったら確実に1匹取るようにやや速めに巻いた方が良いです。
クロムツ釣りの場合、デッドスローで巻いた方が食いが良いと言われており、これは確かにそうなのですが、海津タイプの掛け針を使った場合、経験上切られることが多いので前述したように追い食いをあえて狙わず、確実に1匹を取るようにした方が良いです。(活性が高いとそのまま追い食い状態になります。)
速度的には魚が掛かったら5~6ぐらいの速度(デッドスロー)でやっていたならば、10ぐらいに上げるぐらいが良いです。
私の使う仕掛けの場合、当初はビーストマスターの3000番シリーズでは速度7ぐらいで巻いて、当たりがあったら落として5~6ぐらいにし、状況により糸ふけが出るような場合には、逆に8~9ぐらいに速度を上げます。
船によっては魚が掛かったら放置する方が良いというところもありますが、これはセンスのない間違った考え方です。
クロムツの場合、テンションが少しでも緩むとハリス切れが多発するのは多く経験しています。
また、テンションが緩むとPEラインの白い部分が動き、これにクロシビカマスが攻撃することがあり、高切れも発生します。
そのため、魚が掛かったらテンションを掛けたまま、緩めず巻き上げつつ追い食いさせるのが正しい釣り方です。
それを実現するのに必要となるのが、竿の調子で、この釣りで釣果を出せない人に共通するのは、硬すぎる竿や柔らかすぎる竿のいずれかを使用しています。
この釣りの理想的な調子としては、150号の錘をぶら下げた時に6:4ぐらいになるぐらいの曲がり方で、かつ魚が掛かってもバットに力が残っているような竿が良いです。
具体的な竿の例としてお勧めなのは、剛樹のバーローズM、アーバスRR、アリゲーターのアカムツ竿などです。
ヤリイカ竿やアジビシ竿を勧める一部雑誌やメディア等ありますが、これらの竿は先調子気味なので、テンションが抜けることが多く、ハリス切れやクロシビカマスの被害に遭うことが多くなるため、おススメしません。
逆に、柔らかすぎる竿を使う場合、潮が速い時、船の下に仕掛けが入り込むような状況の時に竿が曲がり過ぎてオマツリを多発させることが多いのでダメです。
誘い方について、よく船長が竿を上下に振らないように言っているにもかかわらず、聞く耳持たずにやる人が多いですが、これをやると前述したようにクロシビカマスにPEラインを切られます。
この釣りで絶対にNGなのは、ケミホタルや水中ライトを使用することで、クロムツが釣れないだけでなく、この付けた部分が水中での抵抗となり、オマツリが多発します。
釣果を出せないのにこの釣りのことを偉そうに話す下手くそが多いですが、鴨川沖=フラッシャーサビキという固定観念も捨てた方が良いと個人的には考えています。
いろいろな仕掛けを試すのは良いと思いますが、あくまでこれは人に迷惑をかけない範囲でと思っています。(某メーカーのテスター等は乗り合いででたらめやらかしているようですが・・・)
ここ数年ずっとかなりの頻度で通っていますが、やはり仕掛けの使い分けが重要だと思います。