1 この記事の概要について

  南房総の渡辺丸さんでのベニアコウの釣行記事です。 

  当日は、鴨川沖でベニアコウを水深約800m~900mのポイントで狙いました。

2 使用したタックルについて

 〇 竿:アリゲーター 紅スカーフ2100

 〇 リール:ミヤマエ コマンドZ30

 〇 道糸:PE12号2000m、リーダー:ナイロン50号6m

 〇 錘:600~700号

 〇 仕掛け:幹糸40号3m、ハリス30号1.2mの10本鈎(タコベイトはケイムラ、サクラエビ夜光を使用、マシュマロボールLを2個鈎の傍に装着)

3 釣行当日の状況について

4月24日、南房総の渡辺丸(https://watanabemaru.jp/)さんに先日に引き続きベニアコウダイを狙いに行きました。

 当日は、比較的海の状況が穏やかでしたが、次第に雨が降り、風と潮が逆で、底潮が全く動かないような最悪の状況になっていきました。

 5時に集合してそれから40分程走ってベニアコウダイのポイントに到着し、第1投となりました。(今回は前の人のカウンターが40mになって投入でした。(前回は50m))

 1投目からヒットを期待するも、釣れたのはトウジンでした。

 続いての2流し目にはヒットせず、3流し目は、はっきりしない当たりが出て上げてくるとホラアナゴが上がってきました。

 4流し目は、何度も底を取り直していると、いきなりゴンゴンという竿先を叩くような当たりが来て、底トントンしていたので、石にでも当たったのかなとのんびりしていると回収の合図が掛かりました。

 ゆっくりとコマンドZ30の16速で上げてくるも、かなりの抵抗があるみたいでなかなか上がってきませんでした。

 浮袋が膨れて軽くなるような兆候もなかったので、怪獣と呼ばれるムネダラ類の特大サイズかなと思っていると、水面でアブラボウズだということがはっきり認識できました。

 常連さんのアシストでギャフを引っ掛け、船に上げて計測すると20キロちょっとの食べ頃のアブラボウズでした。

20キロちょっとのメスのアブラボウズ(アニサキスがいたのがビックリでした。)

 今までずっと釣りたいと思っていた魚だったので、アブラボウズにしては小型でしたが、非常に嬉しかったです。

 続いての流しから最後の流しまで結局上潮がかっとんでいて、底潮が全く動いていない状況でした。(ユメザメのような深海ザメのヒットが多かったです。)

 これ以上やっても釣れないという船長の判断で、1400頃に沖上がりとなりました。

 昼頃から降って来た強い雨で非常に疲れてしまいました。

 結局、ベニアコウダイは釣れず、まともに食べられる魚としては私の釣ったアブラボウズしかなかったので、自分の家で食べられる分だけもらい、残りは他の常連さん達に御裾分けしました。

 常連さん達からはアブラボウズの美味しい食べ方を教えていただいたり、アブラボウズを解体する際に協力してもらい、非常に助かりました。 次回はまた本命のベニアコウダイを釣りたいです。

4 深海釣りのポイントについて

【深海釣りにおけるリールのドラグ調整について】

 ドラグ調整は電動で回収をしている時に、糸を握って引っ張り、その際に、糸が出ず、かつ巻き上げが止まるような状態にしなければなりません。

 コマンドのリールでは特に、ストライクポイント(2番目の大きな丸)にレバーを持ってきて、それから調整用の小さなレバーを微調整する方が現場の状況に即しています。

 このドラグがしっかり調整していないと、巻き上げの際に魚が落ちたり、ドラグが滑るため糸の回収速度が落ちるということがあります。

 したがって、一回設定したから再設定は不要というのではなく、巻き上げ時に時折状況を見つつも、ドラグ調整をすることも必要です。

【深海釣りにおける回収速度について】

 深海釣りにおいては、回収速度の調整が必要で、これは早く巻くと魚が落ちるとかいうだけでなく、寧ろ他の人とのオマツリを防止する意味合いが強いです。

 例えば、艫の方から仕掛けを投入し、潮がミヨシの方に払い出しになっている場合では、ミヨシの人から順に回収しなければなりません。

 この場合に、胴の間の人がミヨシの人よりも速く回収してしまうと、他の人を巻き込んだオマツリが発生します。

 今回の釣行でも胴の間の人が、非常に速く巻いていたので(仕掛けが撚れる程)、オマツリが多発していました。(本人の自覚が全くないのに驚きましたが)

 したがって、回収する前と回収中は隣の人と緊密に連携し、回収速度を調整することでオマツリの防止を図ることができ、結果としてオマツリにより中層で仕掛けが停止、釣れた魚をサメにやられるという状況を防ぐことができます。

【深海釣りにおける底取の必要性について】

 一般的には底トントンするようにするのが基本ですが、潮が払い出す時等仕掛けが底から浮き上がるような時は、糸を送り出して底に仕掛けがあるようにキープする必要があります。

 この時特に注意しなければならないのが、最初着底した時の水深(糸ふけを取り直した後)と糸を送り出していった時のその時の水深の差です。

 時には100m以上水深との差が出ますが、それが周りの人のカウンターと比べて、極端に糸が出ている場合は、注意が必要です。