まず私がタイラバを始めた10数年前は固定式が主流で、タイラバ=バレるというのが当たり前でした。

また、ベイトが主流で、スピニングをやる人など、キャスティングをする人以外にはいなかったです。

そんな中で、ジギングはスピニングでやっているのに何でタイラバはベイトなのだろうと疑問に思っていました。

そこで、試しにスピニングタックルでやったところ、見事に真鯛を1発でゲットして、スピニングでも簡単に釣れることを確信しました。(その時は、ベイトタックルの方よりも釣り、竿頭でした。)

その後、当時所有していたダイワのイグジストブランジーノカスタム2508Rを使用して、竿はシマノの炎月投式を使って大分や長崎でこの釣り方を始めました。

この釣り方を始めた当初はベイト主流だったため、船に乗るとタイラバを全くわかってないとか、そんなので釣れるのとか結構酷いことを言われる時もありました。

周りに誰もスピニングを使ってバーティカルのタイラバをする人がおらず、かなり異質だと自分でも感じていましたが、釣れるから人には紹介するけど、別にやる人がいないならいいやぐらいでブログや雑誌の投稿などでは紹介していました。

このバーティカルのスピニングタイラバという釣法で、釣れる理由はわかって紹介してたのに、なんでみんなやらないんだろうと思いました。

その当時、仕事で全国回っていたので、各地の釣具屋さんで聞いても聞いたことがないやり方だと言われましたが、北海道でも関東でもやっぱりベイトタックルの人より釣れるのが不思議でした。

なお、バーティカルのスピニングタイラバを始めたきっかけや検証した船などの経緯は、レジャーフィッシング2018年2月号と3月号に掲載していただいています。

レジャーフィッシングの掲載号は、2018年2月~3月号になります。

一般的に言われるスピニングのメリットとデメリットは主に、固定式の時代の過去の遺物がほとんどです。

着底がわかりづらいから魚に見切られる→着底がわからないのは余程2枚が酷い時ぐらいしかないし(そんなにわからない状態は10年以上やっててほぼ毎週船に乗ってた時もあまり遭遇してないです。)、巻き取りが安定しない→それは、キャスティングで使うハイギアのスピニングを使っているからパワーがないから安定しないのは当然では?というぐらいチープな理由しか書かれていないです。

本当に、なんでジギングをスピニングでやっている人が多いのに、タイラバだけベイトなのと不思議に思っていました。

固定式から遊動式に変わってスピニングでやる時も、遊動式のネクタイやスカート部分が遅れて落ちてくる時にベールを返して巻けば、別に魚にも見切られないですし、遊動式になったことにより、固定式に比べ1呼吸ぐらいのタイムラグを獲得できているので、ベイトと比べ特に遜色はないです。

バーティカルのスピニングタイラバの長所は、人と違う場所をキャストして探れることで擦れていないタイを狙って釣ることができます。

一般的なキャスティングタイラバとは異なり、少しでも遠くにアンダーキャストすることにより、着底ポイントをベイトに比べずらすことにより、フレッシュな個体を狙って釣ることができます。

バーティカルのスピニングタイラバで釣れた良型の鯛
北海道でも年間3000匹以上の成果を出すスタイルです。1日で3桁釣れる場所は北海道ぐらいです。

また、この釣り方では、スピニングの構造上、フリーフォールを利用して、フォールの速さを利用して他の人より速く着底させることができるます。

また、一番早くポイントに入る釣り座なら当然ベイトと同じようコースを縦に探るのも良いです。

実際にパラシュートアンカーを使った時などは、釣り座の優劣が特に顕著なので、私はこのバーティカづらいルのスピニングタイラバによってトレースコースを変えて結果を出していました。

このスピニングタイラバにもひとつだけ短所はあります。

それは、根掛かりしやすいということです。

とは言え、あまりないのですが、着底がわかり辛い時もあり、特にベイトでもわかりづらい時などには、根掛かります。

そういう時には私もベイトを使います。

特に、よくあるのがスピニングゆえのフォールの速さで、そのまま勢いよく岩にヘッドが挟まるということがあります。

こればかりはサミングを使用してもどうにもできません。

九州の真鯛釣りでは、島原半島の先端の瀬詰崎(天草との間)ではありましたが、他の釣り場では根掛かりはほとんどありませんでした。

北海道のソイ釣りでは、攻めるポイントが急峻の根周りだったので、ヘッドが挟まることが多かったです。

特に、ボートロックタイラバでは、沖堤防周りを攻めるためテトラや捨て石の中にヘッドが転がり落ちることも多々ありました。

このデメリットも私がソルトワールドでも紹介していただいた、レバーブレーキを使用したスピニングタイラバならある程度は克服できますが、いかんせんリールが高いのがデメリットとなっています。(安いリールではローター回転が鈍く、使い物にならないので)

バーティカルのスピニングタイラバでお勧めのタックルはまた追って紹介しますが、この釣り方のように、固定観念を持って釣りをすると、釣りの楽しさである自分で考えて魚を釣るということを満喫できないので、試したいことがあればまずはやってみることをお勧めします。

どんなところでも先駆者は変人扱いですが、私は日本のバーティカルのスピニングタイラバの先駆者としてこの釣り方を広めるという信念を持って取り組んできました。

釣りは人ではなく自然が相手なので、人間の考えが及ばないのは当然なので、今こういう釣りをしたいという人がいれば迷わず実践される方が良いと思います。

やっぱり、釣りは楽しんでなんぼですから。