定数に1匹足りないとかも多いです。(ボウズも意外と多い釣りです。この時は竿頭、2番の人は6本)

【バケ釣りの釣り方】

バケ釣りの具体的な釣り方です。実績を出してきたやり方で、これをやれば確実に他の人よりは渋くてもサクラマスを取れる確率は上がるので、ボーズが続く人にこそ読んでいただきたいです。

※バケ釣りは本当に難しく、厳しい釣りなので、少しきつめに書いています。

 バケ釣りの釣り方は、棚に合わせてひたすら竿を上下させてラインスラックにより、バケを自走させて、毛鉤の付いた仕掛け自体を逃げ惑う小魚と見立て、バケをそれらを追う魚を模擬してサクラマスや他の魚の競争心を煽りを食わせる仕組みだそうです。

 一見するとシンプルですが、この釣りは北海道の釣りの中では一番難しい釣りです。

条件が良い時に当たれば、初心者でもある程度の数は取れるのですが、そのような状況が良い時ほど、ベテランとの差も大きく出ます。

よく良い時に出会ってサクラマスのバケ釣りは簡単という人がいますが、こういう人はたいてい渋い時に坊主になることが多く、実際かなりの人を見ています。

 この釣りの難しい所は2点あります。

 1点目は棚取りの難しさです。

このサクラマスは特定の棚を回遊するので、まずは釣り場に到着したら、全員でサクラマスの棚を探ります。

全員がバラバラにしても効率が悪いので、船長の指示で表層と底に分けて探ったりします。

この時、サクラマスがヒットしたら、その棚を全員で共有して集中的に狙うのですが、ここで糸巻き量がでたらめで、カウンターの棚が合っていない人がいると他の人は棚がずれて全く釣れなくなります。(中には他の人に釣らせたくないから、でたらめの棚を告げる人もいますが・・・)

そのため、本当のベテランは糸巻き量を確実に釣りに行く前に調整し、1mも棚をずれないようにして釣りに臨む人も多いです。

それぐらい棚取りをシビアにしなければ釣れません。

なお、この棚を探る際に、スケソウダラ等の外道がヒットした場合、速やかに棚をずらさねばなりません。

この理由としては、サクラマスの棚を見つけても、この外道の棚が上がってきたりすると、外道が先にかかるような状況になり、サクラマスが釣れないからです。

スケソウダラや宗八ガレイの魚影が濃く、九州などでは考えられないぐらいの量がいます。

サクラマスは、大体パターンがあって、表層~30m付近の浅い棚と海底から底から20mぐらいまでの棚で食うことがよくあり、例外的に中層(40~60m)で食う時があります。

たまに、スケソウダラや宗八ガレイの棚でしか食わない最悪なパターンがありますが、概ね表層付近か海底付近かの2パターンがメインです。

2点目は、バケの振り方です。

これはただ上下させればよいのではなく、ラインスラックを作って自走させなければなりません。

このため、前述したように柔らかい竿でラインが船の下に入り込むような状況では、バケに力が伝わらず、バケの自走距離が稼げず、外道がヒット、そしてオマツリへという最低なパターンに陥ります。

サクラマスがヒットした場合は、2つパターンがあって一つはバケを振っていると食い上げるような当たりと、もう一つは活性が高い場合などにフォールでヒットすることがあります。

特に、このフォールでヒットする場合は、釣果に恵まれることも多く、大体定数を達成することができます。

通常は、バケを振って食い上げによってヒットが多く、当たったらすぐに電動巻き上げを入れて後はテンションを緩めることなく、船べりまで寄せて船長にタモ入れをしてもらいます。

この時、サクラマスの口が切れることもあるので、絶対に抜きあげてはいけません。

サクラマスはバレると水圧の影響を受けないので、そのまま泳ぎ去るため注意が必要です。

サクラマスの当たりは金属的な感触がありますが、外道のスケソウダラや宗八ガレイはそのような激しく叩くような当たりではなく、表現としてはのっぺりとした当たりになり、水圧の影響をスケソウダラの場合受けるので、表層付近になると浮袋が膨らみ、ただ重いだけになります。

サクラマスの例外的な当たりとして、今までびっくりしたのは、底で1匹かかったので巻き上げていたところ、その後中層付近で何かヒットし、あまりに重たいのでスケソウダラと思ったら、サクラマスが5本の毛鉤とバケ尻の毛鉤に付いており、1回で6匹キャッチしたこともあります。

巻き上げている際にたまたま中層付近にサクラマスの大きな群れが通って大量にヒットしたレアなケースです。

 バケ尻にかかった時と上の毛ばりに掛かった場合では、当たりの出方も違い、バケ尻の場合は、言葉での表現は難しいですが、少し仕掛け全体が浮き上がるような少し変な当たり方になります。

 そのため、硬い竿でそしてラインスラックを作るために、ある程度の長い竿が必要となるわけです。

 振り方もただ単に力を入れて振っているとオマツリを多発させる要因となるので、ラインの向きや潮の流れ方等を見て、周りの人とオマツリをしないように注意する必要があります。

しかしながら、間違いなくオマツリはあるので、そのような時は相手との回収のスピードを合わせることでオマツリからの回復は短縮されます。

 なお、カグラや集魚板等潮の影響を受けるものを付けている場合、必ずといってオマツリするので、集魚板はもってのほかで使用していけませんが、カグラを使う際は船長に許可を取って付けた方が良いです。

 それと、この釣りで厳禁なのはバケを海中に入れて休むことです。これはかなり迷惑な行為で、意外とやっている人が多いことなので、オマツリ防止のために、休みたいのなら仕掛けを回収して船の中に入れる必要があります。

置いてても食うんだという困った考えをしている人もいますが、自分のことしか考えていないような人なので、このような人の言うことを信じてしまうと船長だけでなく、周りの人からも注意されますので気をつけて下さい。

バケ釣りは非常にハードな釣りなので、年配の方には厳しいのではと思われるかもしれませんが、船によっては「しゃくりヘルパー」というのも付いており、井戸の水をくむポンプのような動きで竿尻を上下させることで、バケを振れるようにした優れものもあります。

左の棒みたいなのがしゃくりヘルパーです。使わない人には邪魔でしかないです。(外すと船長に怒られるのでそのまま)
外道のスケソウダラや宗八ガレイを外すのに便利なタイラバで有名なガイドサービスセブンの針外し
これは最高です。(500円だし、水に落としても浮くのでなくなりません。)