1 この記事の概要について

  シマノ ビーストマスターMD12000の使用感(インプレ・感想)になります。

  南房のメヌケ釣り等で使った感想になります。

2 このリールの特徴と実際に使用した感想について

① 糸巻き量が多いこと

   メーカーのHPを参照すると、PE8号が1200m。PE10号が1000m、PE12号が800mとなっています。

  まぁ、製品紹介で新島周辺のキンメに使っていますが、あの海域は最低PE10号以上を使わないとオマツリ多発させてしまうので、糸巻き量的にはシーボーグ1200MJよりも少し多いとしても高切れしたら一発アウトなのでどうなのかなと。(糸が出る時は800~900m近く出る時もあるので)

 ちなみに新島周辺でPE8号でやるとPE12号でコマンドやマリンパワーを使う人がほとんどのためオマツリをするといろんな意味で痛い目を見ますのでご注意を。

 この辺については、フジモリフィッシングタックルさんのHP上で親切に解説して下さっているので、参照された方が良いです。

 フジモリフィッシングタックルさんのHPには、非常に有益な情報が紹介されており、一読する価値がありますのでお勧めです。

② モーターのパワーが強いこと

  19ビーストマスターよりも強力になっており、MD6000と同等の性能があります。

  MD6000との違いは、スプールの糸巻き量ぐらいの差です。

  メーカーの紹介では、根起こし(リールの力で根掛かりを切ること)が可能と書かれているものの、そもそもの話で12Vリールでの根起こしはミヤマエのコマンドシリーズ(12V仕様)と同様、切れないことが多いので特にメリットというわけでもありません。

 MD6000や12000自体、この番手のリールとしては最強なのですが、そもそも深海釣りと泳がせ釣りは別物であり、どちらにも併用できるようなリールではありません。

 深海釣りでパワーと糸巻き量を求めるならば、24Vのリール一択になります。

 このサイト内の記事でも度々言っていますが、12Vの深海リールは基本的にゴミです。(コマンドの12Vリールは特に)

 これから深海釣りを本格的に始めたいと考える初心者の方に売りつけるような極悪の輩がいるので本当に注意して下さい。

 実釣時は2キロサイズのメダイの5点掛けをしましたが、楽々上がってきました。

 MD6000番でも黒い魚の10点掛けなど、いろんな魚の多点掛けをしましたが、単純な巻き上げ自体は問題ありません。(イシナギでも楽々上がるのですが、根起こしはまた別の話です。)

③ 探見丸のモニター表示があること

  この機能については、他の機種でも紹介されていますが、あくまであれば見る程度ぐらいで考えていた方が良いです。

  この機能のデメリットとしては、メーカーは公表していませんが探見丸のソフトが交信不良や異常終了した場合、電動リールの巻き上げ機能自体が効かなくなり、電源を抜いて再起動するしか方法がありません。

 そうなるとカウンターがゼロ表示になるため、手巻きで回収するかデモ表示にして巻き取りをするしかありません。

 個人的には深海釣りでは、仕掛けの落下地点自体、船から大きく離れることが多いので、ほぼ使用しないと思います。

 ④ 自重2300gあること

   MD6000よりも重たいものの、実際に使ってみるとそれほど持ち重なりがしないため、スタンディングでも使用できると思います。

  スタンディング、ウィンチ、どちらのスタイルでも使用できるリールです。

  クランプについてですが、この自重ならば使用しなくても大丈夫ですが、リールのブレが気になるのであれば、装着した方が良いです。

3 まとめ

 メーカーの謳い文句として深海釣りを押し出してきていますが、はっきり言ってダイワのシーボーグの1200MJといい、このリールといい、深海釣り用のリールとしては極めて中途半端で微妙な製品です。

 深海釣りには使えるものの、条件付きというものであり、このリールを買うのであればミヤマエのコマンドシリーズを買う方が長い目で見るとお得です。

 キハダ釣り用にはありかと思いますが、クロマグロや深海釣りには非常に微妙なリールです。

 価格も18万円程なので、もう少しお金を出せばコマンドも視野に入ってくるので、買う人についてはよくよく考えることをお勧めします。

 特に、最近のメーカーは売ることしか考えていないので、映像上で使用しているタックルの条件でキンメ釣りが成立していても、乗り合いの場合、トラブルを起こしかねない状況であることがありますのでくれぐれもご注意ください。